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コラム
“白い歯”を目指す人が注目するセラミック治療について
2022.08.17
いくつになっても、白くて綺麗な歯でいたいものですよね。
見た目が気になってしまうと心からの笑顔で笑うことは難しくなります。
黄色い歯や黒い歯は、変色が進むだけではなく耐久性にも問題があるかもしれません。
現在、見た目が悪い以外にも何らかの症状がある方は、歯茎や周囲の歯にも悪影響となってしまう可能性があります。
今回は、白い歯を目指している方に知っておいてほしいセラミック治療についてのお話です。
目次
●オールセラミックとは
オールセラミックは、陶器に使われているツルツルとした素材です。
自然の歯に近い理想的な素材であり、金属を使用していないので金属アレルギーが起こることはありません。
金属による歯茎の変色も起こらないので、現在何らかの金属素材で作られた歯を使用している方にもおすすめの素材です。
●自費治療と保険治療
保険治療内では、治療方法や使用する素材に制限があるため最低限の機能回復しかおこなうことができません。
全国どこでも同じような治療が受けられることがメリットではありますが、見た目の美しさや使用感、耐久性などには限界があります。
自費治療であれば、口の中全体の様々な状態に合わせた柔軟な治療が可能になりますが、それだけ支払う費用が高額になります。
使用する素材によっては耐久性が高くて美しい物もありますが、基本的には性能が高くなればなるほど費用がかかることを知っておきましょう。
特に機能回復だけではなく、見た目にこだわりたい時には自費治療の内容についても確認しておく方が良いでしょう。
次の項目では、自費治療と保険治療でそれぞれ使える素材について詳しくご紹介します。どのような違いがあるかをチェックしておきましょう。
●自費治療で主に使われる素材
自費治療では、使用する素材や治療方法に制限がないため治療に必要なものを自由に組み合わせて使用できます。
ここからは、主に使われる素材についてご紹介します。
・オールセラミック
陶器素材から作られたセラミックを使用した素材です。
表面がすべすべしているために、歯垢などの汚れが付きにくく元々生えている歯に近い印象を与えます。
金属を使用していないので、歯茎が黒く変色することはなく、金属アレルギーの方でも安心して使えます。
・メタルセラミック
その名の通り金属とセラミックを使った治療になります。
見えにくい部分に金属を使うことで製作コストを削減し、患者さまの提供価格を抑えるものです。
ですが、オールセラミックに比べて重く金属アレルギーを気にされる方には不向きな治療となります。
・フルジルコニア
硬くて色調はオールセラミックには劣ります。
硬すぎるため対合する歯が削れます。
費用はオールセラミックに比べて安価ですが、歯の削れるデメリットが強いため当院では使用していません。
・ハイブリッドセラミック
保険で使用される樹脂素材のレジンとセラミックを混合させたものになります。
セラミックや天然歯に比べて強度が劣るため、特に対合歯と接触する部分の摩耗が大きく、歯ぎしりをされる方などではその摩耗が早く、1年前後で摩耗が進み下地の金属が見えてきます。
当院では使用していますが、この摩耗による金属露出においては保証の対象外となります。
●保険治療で主に使われる素材
保険治療で使われている代表的な素材として、レジンと金属素材があります。
それぞれの特徴についてまとめてみたのでご覧ください。
・銀歯
詰め物や被せ物として利用されることが多いのが銀歯です。
ある程度の強度があるため、奥歯などの治療に使用されます。
食事をする時に口の中は酸性に傾きます。
酸蝕といわれるように金属や歯は酸に弱く溶けてしまいます。
年数を経過するごとに金属イオンが溶け出してしまうため、歯茎が黒く変色することがあります。
また、溶け出した金属イオンの影響で金属アレルギーを発症してしまうリスクもあります。
金属が酸にやられる影響により、金属と歯の境目に虫歯が発生進行するリスクがあります。
目安は5年ほどです。
外見上も、治療後の金属部分が目立ってしまうためにコンプレックスに繋がりやすくなります。
・レジン
樹脂から作られているレジンという素材は、水を吸収する性質を持っているため、長期間使用していると将来的に黄色く変色してしまうことがあります。
前歯の治療としてよく使用される素材ですが、強度もそこまで強くはないので、治療直後は問題が起こらなくても、年数が経過すると様々な問題が起こるリスクがあります。
●セラミック治療をするメリット
セラミック治療をするメリットとして、下記が挙げられます。
・自分の歯に近い美しさをキープできる
セラミックは陶器のような滑らかさと美しさがあり、自分の歯に近い自然な状態をキープしやすいといわれています。
透明感や艶感を重視したい人や、せっかく治療するのであれば審美性も重視したいと考える人におすすめです。
神経を抜くなどして変色してしまった歯や、ホワイトニングで十分な効果を得られなかった歯であっても、セラミックであれば美しく整えることが可能です。
・金属アレルギーのリスクが少ない
前述の通り、セラミックには金属を使っていないため金属アレルギーのある方でも使用できます。
金属特有の色味や退色・変色を気にする方でも安心です。
また、金属を使わないため口腔内に金属成分が溶け出すことがありません。
歯と歯茎の間が黒ずんでしまうなど審美性に与えるリスクもなく、比較的誰にとっても使いやすい素材と言えるでしょう。
・虫歯が再発しづらい
セラミックは表面がつるつるしており、食べかすや歯垢が付着しづらい傾向にあります。
うがいだけでも汚れが取れやすく、忙しくて毎日3回歯磨きできない方でも清潔さを保ちやすくなるでしょう。
そのため虫歯が再発しづらく、お口の健康を守りやすいと言われています。
歯との接合性が高く、歯とセラミックの間に汚れが蓄積しづらいこともポイントです。
・経年劣化しづらい
オールセラミックであれば、金属を使っていないため黒ずみが生じることはありません。
また、経年劣化による変色や歪みにも強く、適切に使い続けていれば長期間同じ状態をキープしやすいこともメリットです。
ただし、レジンが含まれているハイブリッドセラミックは変色する可能性があります。
レジンは変色しやすい素材であるため、摩耗のリスクも考えて選択することをおすすめします。
●セラミック治療をするデメリット
セラミックは非常に優れた素材である一方、僅かながらデメリットも存在します。
メリット・デメリットどちらも見据えたうえで治療方法を決定していきましょう。
・セラミックが割れてしまう可能性がある
セラミックは陶器素材であるため、使い方によっては割れてしまう可能性があります。
重い物を日常的に持ち上げる仕事をしており歯を食いしばることの多い方や、寝ている間の歯ぎしりが習慣になってしまっている方は、事前に相談することをおすすめします。
ただし、日常的な使用をする限りではそう割れることはありません。
・自費治療であるためコストが嵩む
セラミックは健康保険の適用対象外であるため、全額自費で負担する必要があります。
その分治療費が嵩むため、事前に見積もりを依頼して予算の範囲内か相談してみるとよいでしょう。
また、歯科医院ごとにセラミック治療の料金はさまざまです。
相場から明らかに外れている高額な治療でないか調べ、比較・検討していくことが欠かせません。
反対にあまりにも安すぎて治療のクオリティが心配されるようなシーンでは、実績などを十分に調べておくことをおすすめします。
・一生ものとして使えるとは限らない
これはセラミック治療以外にも同様のことが言えますが、日常生活の範囲内で使用していた場合でも必ずしも一生ものとして使えるとは限りません。
二次虫歯が生じてしまったり、歯周病などが原因で歯茎が下がってしまったりした場合、セラミックを交換する可能性があります。
当然ながら使う期間が長くなればなるほど上記のようなリスクが生じやすくなることも知っておきましょう。
事前にメンテナンスや定期通院の頻度を聞き、毎日丁寧なケアをすることがセラミックの寿命を延ばすことにつながります。
治療が終われば完全終了と考えず、その後のケアにも目を向けてみましょう。
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●まとめ
自費治療と保険治療では、それぞれ使用できる素材が異なります。
見た目と耐久性、重さにおいて大きく差がでます。
また生体親和性といって体に対する為害作用にも違いがあり、金属アレルギーになってしまうと今まで入れていた金属をすべて外さないといけません。
当院では自費治療において10年保証というものをしていますので、安心して長期的な視野で自費診療を受けられるかといます。
短期的に安価な治療にただ飛びつくのではなく、ご自身の予算・目的に合わせて必要最小限の金属治療にとどめるのはどのようにするかを安心できる歯科医師としっかり相談して決めていくことが大切です。
当院の審美セラミック治療も併せてご覧ください。
監修者
小笹 康寛 | 院長
患者さまの歯を長持ちさせることを第一に考え、一人ひとりに合わせた最適な治療方法をご提案し、ご納得いただいた上で治療を進めております。お口に関する疑問・お悩み等ございましたら、どんなことでもご相談ください。