親知らずを放置しておくと起こるリスク・危険性とは?

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コラム

親知らずを放置しておくと起こるリスクとは

2022.07.29

大人になって生えてきた親知らずを、放置していませんか。
歯のトラブルがある方は、親知らずの処理をためらってしまうことで、体にとって大きな悪影響が起こってしまう可能性があります。

今回は、親知らずの治療を放置することによって起こる危険性についてのお話です。

●そもそも親知らずとは

親知らずとは、10代~20代にかけて生えてくる奥歯のことです。
通常の永久歯は、15歳ぐらいまでに生え変わることが多いのですが、その後に生えてくるのが親知らずです。
一番奥歯の上下4本が親知らずと呼ばれていますが、人によっては4本すべてが生えないこともあります。

●親知らずのリスク・問題点

親知らずに関するよくある問題点についてリストアップしてみました。

・まっすぐ生えない
永久歯が生えた後に出てくる親知らずは、狭い場所に無理やり生えてくるケースも多く、親知らずが斜めや横に生えてしまうと、噛み合わせが悪くなり、将来的に様々な疾患が起こる可能性が高くなります。
また、親知らずが歯茎を巻き込むようにして生えてしまった時には、歯茎のトラブルも起こりやすくなります。

・磨き残しが出やすい
口の中でも一番奥にある親知らずは、歯ブラシが届きにくい場所です。
食べ物のカスを磨き残してしまうと、歯垢がこびりついて残ることで歯石となり、むし歯や歯周病が発生しやすくなります。
親知らず専用に小さなサイズの歯ブラシを利用する、歯間ブラシなどのグッズを併用するなどの対策が必要な時もあります。

・歯並びが悪くなる
親知らずによって、周囲に生えている永久歯が悪影響を受けることがあります。
横向きに生えてしまうと、隣にある歯が圧力を受けやすくなり、形が歪んでしまうこともあります。
長い期間その状態のまま過ごしてしまうと、口の中全体の歯並びに変化が起こってしまう可能性もあります。

●親知らずを放置しておくとどうなる

現在、親知らずに関して何らかの歯のトラブルがあるという方は、速やかに治療をおこないましょう。
もしそのまま放置しておくと、どのような危険性があるかをまとめてみました。

・形の悪い親知らずを放置する⇒感染症の原因になる
横や斜めに生えてしまった親知らずを放置していると、噛み合わせが悪くなることで傷や痛みが発生してしまう可能性があります。
さらにそのまま放置していると、できてしまった傷口が感染症の原因になり、最悪の場合は全身の血液に感染が起こってしまう敗血症のような状態になることも考えられます。

・磨き残しが起こりやすい⇒むし歯や歯周病の原因になる
奥歯にある親知らずまで歯ブラシが届かない時には、むし歯や歯周病といった口腔内の病気が起こってしまう可能性があります。
親知らずは、痛みを感じるまで無症状であることも多く、病気に気がついた時には、すでに症状が進行してしまっていることもあります。
そうなると、親知らずを抜くために外科的な処置が必要になったり、神経を抜いたりなどの大がかりな治療が必要になる可能性もあります。

・歯並びが少しずつ悪くなる⇒食事ができなくなり、病気になりやすい
親知らずの悪影響によって、口の中全体の歯並びが悪くなることがあります。
そうなると、しっかりと食事を摂れなくなるため栄養不足や免疫力低下などの影響で様々な病気にかかりやすくなります。
また、心から笑顔で笑えない、人との会話が気になるなど体だけではなく精神的に疲弊してしまう可能性もあります。

・上の親知らずの根が深い⇒蓄膿症の原因になる
上の親知らずの根が深い場合、鼻につながる空洞近くまで根が到達するケースがあります。
この空洞は「上顎洞」と呼ばれ、歯の根が到達するだけであれば問題ありませんが、細菌の感染が起こると蓄膿症になりやすくなるため注意が必要です。
蓄膿症は黄色・緑の鼻水が出たり痰となって喉に流れ込んだりしてくる病気であり、重症化すると痛みや頭痛を伴います。
場合によっては耳鼻科に罹り内視鏡手術になることもあるため、侮れません。
歯のメンテナンス不足が鼻や頭に影響するケースもあると知り、対策していくことが大切です。

・歯茎がかぶってしまう⇒歯茎に炎症が起きる
中途半端に親知らずが生えてしまうと、歯の上に歯茎が重なってしまうことがあります。
鏡で見える範囲では親知らずが出てきていない(もしくは僅かしか出ていない)ことも多く、「これくらいであれば大丈夫」と自己判断しがちなことも問題でしょう。
歯に歯茎がかぶっている場合、その隙間に汚れや歯垢が溜まりやすくなります。
結果的に歯茎の炎症を招いたり、むし歯・歯周病を引き起こしたりするケースが多いため、安易に考えず歯科医院の受診をおすすめします。

●親知らずの治療法

親知らずの治療は、基本的に抜歯になることがほとんどです。
特に、傾いて他の歯に影響が出ている場合は早めに抜歯した方がよいでしょう。
下記では、治療のステップを紹介します。

・検査
まずはレントゲンやCTを使って、親知らずだけでなく周辺の歯の状況も含め細かく確認していきます。
むし歯・歯周病を併発している場合、その治療法も併せて検討することになります。
痛み・炎症・腫れがある場合、抗生剤などを処方して炎症を抑えてから治療することが多いでしょう。
歯科医院に行ったその日に抜歯できないことも多いため、余裕をもって相談することが大切です。

・抜歯
治療プランが決まり抜歯の日程が決まったら、いよいよ抜歯です。
麻酔しながら処置するため、痛みや違和感を覚えることはあまりないでしょう。
比較的まっすぐ生えていて処理に時間がかからない場合、15~30分程度で終了します。
歯茎の下に埋もれていたり横向きに生えたりしている場合、骨を削ったり歯を分割したりするケースもあるため1時間程度かかることもあります。

・抜歯後のケア
抜歯後は消毒・確認を経て終了です。
腫れを防ぐため氷や濡れタオルで周辺を冷やしたり、痛み止めや抗生物質を指示通り服用したりすることが大切です。
また、飲酒・激しい運動・熱いお風呂への長時間入浴・喫煙などは避けましょう。
血が止まりにくくなったり、傷の治りを遅らせたりするため要注意です。
抜歯したところ以外は歯磨きしてもよいですが、抜歯した部分は歯ブラシや舌で触らないように意識し、刺激のある食べ物は避けておきます。
縫合した場合、1週間程度で抜糸をおこないます。
縫合しなかった場合でも細菌への感染などをチェックするため、経過観察する必要があります。
次回の受診予定を相談し、間隔を守って診てもらいましょう。

●親知らずを抜かなくてもよいケースもある

親知らずがまっすぐ生えていて他の歯や咀嚼に影響しない場合、無理に抜かずともよいと判断される場合もあります。
噛み合わせのとき最も負担がかかるのは親知らずよりさらに奥の下顎骨であり、親知らずや奥歯にかかる負担も大きくなりがちです。
上の歯としっかりかみ合っている親知らずであれば噛む力を分散するのに役立つため、他の歯にとってもメリットが生まれるでしょう。

しかし、まっすぐ生えているか、他の歯にマイナスの影響を与えていないか、自分で判断するのは難しいものです。
誤った自己診断により親知らずを放置してしまい、後々むし歯・歯周病・歯並びの悪化となってあらわれるケースもあるため注意しておきましょう。
まずは自分の親知らずを抜くべきか抜かないでよさそうか、歯科医院に判断を仰ぐことが大切です。
場合によってはレントゲンを撮りながら細かく検査してくれるケースもあるため、心配な場合は相談してみましょう。

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●まとめ

親知らずは、両親の目が行き届かなくなった頃に生えてくる歯です。
そのため、親知らずの処置に関しては、手遅れになることが多く、気がついた時には様々な病気に悩んでしまっている可能性もあります。

現在、親知らずがしっかりと生えそろっており、特に問題がないという方でも、早期発見・早期治療のために、定期的に歯科医院を受診した方が良いでしょう。
もちろん、親知らずに関して何らかのトラブルを抱えているという方は、早急に歯科医院を受診するようにしましょう。

当院の予防メンテナンスも併せてご覧ください。

メンテナンス

院長

監修者

小笹 康寛 | 院長

患者さまの歯を長持ちさせることを第一に考え、一人ひとりに合わせた最適な治療方法をご提案し、ご納得いただいた上で治療を進めております。お口に関する疑問・お悩み等ございましたら、どんなことでもご相談ください。

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