歯科検診でよく聞く「C」の意味は?知っておきたい歯科の知識

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コラム

歯科検診でよく聞く「C」の意味は?

2021.11.15

歯科検診で、歯科医師が番号や記号を読み上げているのを聞いたことはありませんか?
隣にいる歯科衛生士や歯科助手がメモを取っているため、「歯の状態を伝えているのかな」と予想はできても、その内容が気になっている方は多いことでしょう。

実は、歯科検診で読み上げられる「C」の記号は、虫歯の進行度合いを示すものです。

今回は、歯科検診でよく聞く「C」の意味や、放置の危険性について解説します。
 

■虫歯の進行度を表す「C」

歯科検診における「C」の記号は、虫歯を表します。
虫歯を示す単語である「カリエス(=caries)」の頭文字を取ったものであり、歯科検診によって判明した虫歯をメモしていくために、読み上げているのです。

〇虫歯の位置も同時に知らせていく
虫歯があることだけでなく、どの歯に虫歯があるかも同時にメモします。
一番前の歯を1番と表現し、奥にいくにつれて2番、3番、4番、5番…と数を増やしていきます。
つまり、「右上1番」は右上の最も前歯に位置する歯であり、「左下8番」は左下の最も奥の歯であると分かります。
「左下8番がCです」と言われたら、左下の最も奥の歯に虫歯がある、ということです。
後から検診の結果はしっかり知らされますが、次の歯科検診では数字や記号に耳を澄ませて聞いてみるとよいでしょう。

〇虫歯の進行度合いを知らせることも
「C」の後で更に数字が続く場合は、虫歯の進行度合いを知らせています。
いわゆる「初期虫歯」と言われている状態から、歯根まで到達してしまった重度の虫歯まで、状況を正確に知らせることで治療方針を明らかにしていきます。

具体的には、下記の5段階に分かれます。

・C0
虫歯になりかけの状態です。
痛みや腫れなどの自覚症状は一切ありませんが、初期虫歯として予備軍になる存在であり、放置することで悪化します。
フッ素を塗って再石灰化を狙ったり、日々のブラッシング法を見直したりして治療の道を探ります。

・C1
歯のエナメル質に穴が空いた状態の虫歯です。
痛みを感じる場所ではないため、症状として2段階目でありながら自覚症状がないケースがほとんどです。
同じくフッ素を塗って再石化を目指すことが多く、削ったとしても大きな痛みは発生しません。

・C2
歯の象牙質まで虫歯が進行している状態です。
冷たいものや熱いものが歯にしみるようになり、痛みが出ることもあります。
虫歯の自覚症状が出るのはC2以降であることが多く、なかなか気づかないことも多いでしょう。
定期的に歯科検診を受け、C0もしくはC1の段階で食い止めることが大切です。

・C3
歯髄と呼ばれる、歯の神経部分まで虫歯が進行している状態です。
歯茎が腫れて歯髄炎を起こすことが多く、明確な痛みが生じます。
「気のせいかな」では片づけられないレベルであるため、歯医者にかかる人が急増します。

・C4
歯根と呼ばれる、歯の根っこ部分まで虫歯が進行している状態です。
歯茎から上の部分がほとんど溶けてしまっているため、鎮痛剤を飲んでも誤魔化しきれない大きな痛みが発生します。
虫歯がある部分で食事を咀嚼できなかったり、歯と歯がぶつかると痛すぎるあまりスムーズな発音・発声ができなかったりすることも多くあります。
抜歯して人工歯を入れる場合もあり、治療に必要な期間も費用も大きくなります。

■虫歯を放置する危険性

次に、虫歯を放置する危険性について解説します。
上記で定められている虫歯の基準を知り、「C1までだったら再石化を狙えるのか」と間違った解釈をしてしまう方も多くいらっしゃいますが、実は大きなリスクがあることを知っておきましょう。

〇辛い痛みが出る
虫歯を放置すると、当然ながらC0からC4まで徐々に進行します。
辛い痛みを伴い、日常生活に支障が出ることも少なくありません。
食事をよく噛まずに飲み込んだり、夜眠れなくなったり、胃腸や自律神経に影響がでてくる可能性もあります。

〇口臭や歯周病を併発する
口臭や歯周病など、口腔内のトラブルが併発する場合もあります。
歯や歯肉が溶けて腐ることで、強烈な不快感が発生するのです。
その不快感や臭いを誤魔化そうとして口臭スプレーや飴を多用し、却って虫歯が進行したり口の中が荒れてしまったりすることもあるでしょう。
早めの治療が大切です。

〇自分の歯がなくなってしまう
虫歯が進行すると、最終的に抜歯が避けられなくなります。
今の時代、本来の歯と見分けがつかないくらい高い審美性のある人工歯の選択肢も増えていますが、自分の歯以上に馴染むものはありません。
定期的なメンテナンスが生じるため、長期的な目で見てもデメリットとなるでしょう。

〇通院回数が多くなる
C0の段階で治療しておけば1~2回の通院で済んだものが、進行するにつれてどんどん通院回数が多くなります。
検査に時間がかかったり、抜歯や手術をしたり、人工歯の装着具合をチェックしたり、複数回に分けて診察を受ける必要が出てくるでしょう。
必要なステップだと分かっていても、仕事や家庭の都合をつけてマメに通うことは、大きな負担になるものです。

〇多額の費用がかかる
通院回数が多くなるにつれ、費用負担が大きくなります。
治療の内容によっては保険が適用されないこともあり、支出が多くなっていくでしょう。
やむを得ず安い治療法しか選択できなくなり、後悔する方もいます。
早めの治療を心がけ、身体的にも金銭的にも負担を減らしていきましょう。

〇歯茎に膿ができる
歯の神経まで虫歯が到達することにより、歯の根っこ近くや歯茎の部分に膿が溜まります。
歯肉が腫れて痛むこともあり、他の歯にも虫歯が移るなど、被害の範囲が大きくなります。
歯肉を切開して膿の袋を取り出すなど、大掛かりな治療が必要になることもあるため、注意しましょう。

〇副鼻腔炎になる
口と鼻はつながっているため、副鼻腔と呼ばれる鼻周りの空洞に炎症が起きる場合があります。
鼻水や咳が日常的に出やすく、鼻の奥に異臭が発生するなどの症状も起きるでしょう。
抗生物質を飲み続けるなど、治療には長い期間が必要です。

■虫歯になりにくくする為には

では、虫歯になりにくくするためには、どのような対策をしていけばよいでしょうか。
ここでは、虫歯の予防法を紹介します。

〇正しいホームケア方法を知る
きちんと歯磨きをしているつもりでも、磨き方に癖があって上手に磨けていない箇所があったり、磨くタイミングや頻度が適していなかったりするケースがあります。
歯科検診を機に正しいホームケア方法を知り、改めて歯の健康を意識してみるのがよいでしょう。
また、歯間ブラシの使い方や、歯磨き粉の選定ポイントを学ぶこともおすすめです。

〇定期的に歯科検診を受ける
何よりも大切なことは、定期的に歯科検診を受けることです。
虫歯は非常に怖い病気である一方、誰にでも起こり得るものであり、虫歯ができてしまうこと自体は決して恥ずかしいものではありません。
それよりも、虫歯を見逃し、進行してから気づくデメリットの方が大きいのです。
歯科検診は虫歯を見つけるいい機会でもあるため、早期発見・早期治療のチャンスとして利用していきましょう。
 

■まとめ

歯科検診において、「C」と読み上げられたら、虫歯があるサインです。
Cに続く番号次第で進行度合いも分かるため、検診の際には耳を澄ませて聞いてみましょう。
万が一、虫歯があった場合、早期治療がカギとなります。
決して放置することのないよう、すぐに歯科医院にかかることをおすすめします。

院長

監修者

小笹 康寛 | 院長

患者さまの歯を長持ちさせることを第一に考え、一人ひとりに合わせた最適な治療方法をご提案し、ご納得いただいた上で治療を進めております。お口に関する疑問・お悩み等ございましたら、どんなことでもご相談ください。

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